釧路湿原|最深部・キラコタン岬から望む、湿原景観の美しさ
釧路湿原の成り立ち
この場所の湿原化は意外と新しい。約2万年前の氷期までここは陸地でした。そこに1万〜6千年前ごろの温暖化とともに海水が入り込み、古釧路湾を形成します。6千〜4千年前にかけて海水は徐々に引いていきますが、その過程で湾口で砂州が生じたために沼沢地となりました。
この沼に生い茂ったヨシやスゲなどが泥炭化して堆積し、さらに周辺丘陵からの湧水や釧路川から淡水が流入してきたことで、今のような湿原となりました。それが3000年前くらいのこと。日本ではすでに人類が土器や火を使う縄文時代に入っていました。
釧路湿原の見どころ
湿原の広さ2万6千haに対して、ラムサール条約の登録面積が7,863ha、天然記念物の天然保護区域に指定されている面積は5,012ha。この天然記念物区域に比較的容易に立ち入れるのが湿原の北側に位置するキラコタン岬です。(ただし、文化庁の許可が必要なので事前に鶴居村へ立入の申請をしてください)

「岬」という名称は、ここがかつて海だったときに海域に突き出た陸の突端だったことに由来するそうです。入口からトレッキングで1時間程かけて到達できる岬先端からは、蛇行するツルワシナイ川を眼前にして釧路湿原の原初的な景観を見学することができます。

釧路湿原の東端では細川展望台から雄大な湿原景観をパノラマで望めます。また、近傍のサルボ展望台や塘路・サルルン展望台からはサルルン湖など湖沼群を眺めることが可能。これらの湖沼は、4千年前に海面が後退した後も水をたたえたままの「海跡湖(かいせきこ)」です。


一方の西端にある北斗展望台園地からの眺望も非常に美しいため、外せないスポットです。ここから道道を北上したところに位置する温根内ビジターセンターからは整備された木道で湿原の上を歩くことができ、湿原を間近に感じることができるとともに湿原植生のヤチボウズなどを観察できます。


関連史跡
北斗遺跡の歴史と見どころ|北海道釧路市にある国史跡。釧路湿原を臨む丘陵上に築かれた擦文文化期(鎌倉時代)の集落跡です。方形の縦穴を特徴とする住居跡がくぼみとして残り、ヨシ葺きの建屋が復元されています。捕獲したサケやオオワシを商品とし本州の人々と交易を行いました。
釧路湿原の基本情報
- 指定:天然記念物「釧路湿原」
- 住所:北海道阿寒郡鶴居村 外
- 公園:釧路湿原国立公園(外部サイト)
- 施設:温根内ビジターセンター・塘路湖エコミュージアムセンター・釧路湿原野生生物保護センター

